中絶と避妊の大きな違い

中絶と避妊の大きな違い

アフターピルは避妊に失敗したセックスの後で服用する緊急避妊薬ですが、中には中絶薬だと誤った認識をしている方もいます。

アフターピルは妊娠を未然に防ぐものであるのに対し、中絶はすでに妊娠が成立した際に行う手術です。アフターピルと中絶は作用や効果、使用する目的も違います。

アフターピルを正しく理解するために、中絶との違いをしっかり把握しておきましょう。

避妊と中絶の違いとは?アフターピルの有効性を知ろう

アフターピルの有効性

避妊とは?

避妊とは、望まない妊娠をしないように避妊具や医薬品などを使用して、妊娠を回避すること(産児制限すること)を指します。避妊する理由はライフ設計だったり、未婚のカップルで妊娠は考えていないということが挙げられます。

ただし、妊娠を望んでいないすべての人が正しい避妊をしているわけではありません。外出し(膣の外に射精すること)で妊娠が回避できると誤解している人もいますが、これは間違いです。

また、避妊をしない方が快楽が得られるということから避妊を拒む人もいます。

正しい避妊方法には、下記のような種類が存在します。

コンドーム

天然ゴムで作られた袋状のもので、男性器にかぶせることで精液が膣内に入ることを防ぎます。避妊効果が期待できるだけでなく性病の感染予防にもつながり、日本では最もポピュラーな避妊方法です。

コンドームによる避妊では、成功する確率が90%程度といわれています。

経口避妊薬(低用量ピル)

低用量ピルは少量の女性ホルモンを含む錠剤のことで、女性が毎日服用することで避妊効果を発揮します。その効果はほぼ100%と言われており、最も効果の高い避妊方法のひとつです。

殺精子剤

殺精子剤は、膣内に入れることで精子を殺したり、麻痺させて膣の奥に到達できないようにする避妊方法です。錠剤やゼリー、スポンジなど様々なタイプがあります。効果が続くのは1時間以内と大変短いのが特徴です。

ペッサリー

ペッサリーとは、殺精子剤が塗られたドーム型の輪で、子宮口の入口にとりつける避妊グッズです。傾向避妊薬と同様に、女性自ら行える避妊方法のひとつで、産婦人科やレディースクリニックで処方されます。

避妊効果はそれほど高くなく、その確率は80%と言われています。病院で子宮口の大きさに合ったサイズを処方してもらう必要があり、装着方法が難しいことから、普及率はそれほど高くありません。

緊急避妊薬(モーニングアフターピル)

上記で挙げた避妊方法とは違い、緊急避妊薬はセックスの後に服用するという避妊方法です。

コンドームが破けた、つい避妊なしでセックスしてしまったなど、避妊に失敗した際に女性が飲む薬剤です。セックスから服用までの時間が短ければ短いほど成功する確率が高く、12時間以内に飲んだ場合はほぼ100%で事後避妊ができます。

中絶とは?

一方で、中絶(人工妊娠中絶)とはすでに妊娠が成立したものの、何らかの事情で人為的に妊娠の継続をストップさせる行為手術です。

妊娠してから中絶手術が行える期間は限られており、妊娠数週が22週未満で手術が受けられます。それを過ぎてしまうと手術を行うことは許されません。

中絶は未成年や未婚の女性で無計画な妊娠をしてしまった際に行われることが多く、厚生労働省が発表した「平成26年度衛生行政報告例の概況」によると、平成26年度の人工中絶の件数は18万件を超えています。

人口妊娠中絶は決して楽な手術ではなく、合併症などのリスクと隣り合わせです。アメリカでの統計によると、中絶をした女性の10人に1人は術後に合併症にかかるそうです。

また、せっかくできたかけがえのない命を絶つという行為により、精神的に異常を訴える女性も多いようです。罪の意識からうつ病や不眠症を発症することも珍しくありません。

人によっては、中絶してしまったことで二度と妊娠できない身体になってしまうこともあるようです。

中絶は女性の心身両方に負担をかけることになり、リスクが起こる確率がアフターピルに比べてはるかに高いといえます。

アフターピルで中絶は可能なのか

アフターピルで中絶はできるのか

アフターピルは避妊方法の中の緊急避妊薬にあたり、妊娠を未然に防ぐものです。よって、すでに妊娠している場合にはアフターピルの効果が発揮されることはありません

また、妊娠は着床が完了してから成立したといえますが、アフターピルの作用は着床を防ぐことであるため、中絶には当たりません。

仮に妊娠が成立している状態でアフターピルを服用しても、受精卵や胎芽、胎児を堕胎することはできないとされています。

一度妊娠が成立してしまうと、流産や死産にならない限り胎児はお腹の中で成長し続けます。アフターピルには中絶の効果がないため、妊娠を望んでいない場合には、後悔することのないようにきちんと避妊することが必要なのです。

なお、アフターピルは避妊に失敗すると72時間以内に服用しなければいけないため、他の避妊方法で失敗したときのために、事前に購入しておくとよいでしょう